「風の谷のナウシカ」(金曜ロードショウ 日本テレビ21:00)
今日のTVCMでは、アニメ映画の金字塔なんて紹介されていました。確かにその通りであり、劇場公開当時ファンの間では大盛り上がりだったものの、世間一般的にはそんなに盛り上がっていなかったような気がします。宮崎監督が一般に認知されたのは「となりのトトロ」あたり以降でしょうか?
最近の宮崎作品にはやや食傷気味で「もののけ姫」以降はもっぱらテレビとDVDが初見というパターンがほとんどの私ですが、このころは頑張って劇場まで足を運んで観ていたものです。
ほんとに久しぶりでしたが、宮崎作品ならではの丁寧な作画のおかげで今でも安心して観ることができました。当時のアニメーションにはひどい絵のものがたくさんあったものです。今のようにコンピュータもなく、背景から何からすべて手作業で描いていたのだと思いますが、TVはもちろん、劇場用であっても当時これだけのクオリティを維持している作品というのは意外と少なく、苦労が偲ばれます。
たとえば王蟲などは、今であればCGでちゃちゃっとやってしまうのでしょうが、動く背景とでもいうような処理のおかげで、かえって重厚感が出せ、セルの画ともうまくマッチしているような気がします。いまや日本のアニメーションの世界でもCGが全盛のようですが、どうも消化不良というか、アニメーションの画面には未だに馴染んでいないように見え、20年前のこの作品の方が画面が洗練されているようにさえ見えます。
最近の宮崎作品しか観ていない人には、ぜひ観てほしい1本です。
そういえば、この作品のイメージソングを安田成美さんが歌っていたことを思い出しました。
風の谷のナウシカ
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