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Othr Final もうひとつの決勝戦

 いまを遡ること4年前の2002年、日本中がサッカーワールドカップ日韓大会で沸き返っていました。その決勝戦、6月30日のブラジル対ドイツ、盛り上がりましたねえ。
 その試合のほんの6時間ほど前、実はもうひとつ、FIFA公式戦が行われていました。ブータン対モントセラト、FIFAランキング202位と203位の対戦です。最下位対戦です。
 この映画は、その試合が企画され、おこなわれるまでの模様を記録したドキュメントです。「アザー・ファイナル もうひとつの決勝戦」(NHK 総合 05/28/06 16:30 NHK総合)

 久々に実家へ帰り、ぼんやりとテレビのチャンネルをいじっていたら、たまたま放送していたので途中からでしたが、最後まで見入ってしまいました。
 この映画、製作はオランダと日本で、実は2002年には日本の劇場でも公開されていたので、ぜひ観たいと思っていたのですが、うっかり見逃してしまっていたのです。今回、思いがけず観ることができてちょっとラッキーでした。またオランダといえば残念ながら2002大会には出場がならず、これに腹を立てたのか退屈になってしまった本大会をしのぐためなのか、オランダ人がこの試合と映画を企画したという話も聞きますが、本当でしょうか?

 カリブ海に位置するモントセラトのナショナルチーム、試合の一週間前にサッカー協会との衝突で監督が辞任。一方のブータンも、試合の数日前にオランダから監督を招聘、試合に備えます。
  試合会場となるブータンへ6日前に乗り込んだモントセラト選手の半数が経由地インドで感染し食中毒。また審判団が直前に行方不明になってしまうなどの困難を乗り越え、6月30日試合当日、なんとかキックオフを迎えることができました。
 体力、体格ともに優れるモントセラトが有利と思われたのですが、アウェイの不利と、ヒマラヤ山麓の高地という低酸素環境のせいで、モントセラト選手は試合開始間もなくヘロヘロに。試合は思わぬ熱戦となってしまいます。

 結果はともあれ、無事に試合も終わり映画もフィナーレを迎えるころには、なにやら爽やかな感動を覚え、スポーツっていいもんだなと思わせてもらえます。
 劇中 Moby の音楽もよかったですねえ。

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BSアニメ夜話「王立宇宙軍」

 1987年に公開されたアニメーション作品「王立宇宙軍 オネアミスの翼」について語り合う。という企画です。(NHK BS2 04/05/03 23:00)
 「王立宇宙軍」は劇場公開時に新宿の映画館まで観に行きましたが、なにやらわけのわからない衝撃を受けたのを覚えています。
 落ちこぼれの寄せ集めである宇宙軍がロケットを打ち上げる。という単純なストーリーを、徹底的な異世界のディテイルと、画面の作り込みで魅せつけてくれました。その画面にすっかりヤられてしまった私は、その後レーザーディスクを買って何度も見直し、DVDが発売されれば、それも買ってしまいました。

 レーザーディスクなどで繰り返し観ていると、画面の美しさの一方で「映画」として欠点の多さも目につく作品であることもわかります。
 画面とディテイルが強烈な魅力を発している一方で、単純なストーリーに2時間かけているため話には中だるみが目立ち、登場人物の行動にも不可解な部分が気になる面を感じていたのも事実です。画面とストーリーの完成度が不自然に釣り合いがとれていないという印象を持っていたのですが 今回、プロデューサーである岡田氏ほかの話を聞くことができ、モヤモヤした感じをいくらか振り払うことができました。

 「王立宇宙軍」は当初巨大な同人映画として企画制作されたというようなことが岡田氏本人の発言にあり、これには思わず納得してしまいました。

 その昔、地方でも自主制作フィルムの上映イベントのようなものが結構頻繁に行われており、私も頻繁に観に行ったりしていました。様々なフィルムが集まるのですが、その中にひとつのジャンルと言ってもいいくらいの数で、「予告編」というものがありました。「大作映画の予告編」とでもいうような体をしているのですが、そこは自主制作なのでもちろんその本編は存在しません。「予告編のための予告編」なわけです。当時流行している映画やアニメをパクっただけのようなものも多かったのですが、中にはやけに気合いの入ったものもあったわけです。僅か数分間の予告編のための設定や世界観、画面の作り込みに、尋常でない情熱が注がれていたのです。
 これら「予告編」の作者たちには本編を作るだけの予算、時間、おそらくは才能もなかったわけです。彼ら自身作ろうとも思っていなかったでしょう。

 ところが、プロデューサー岡田氏、監督山賀氏をはじめとする「王立」スタッフは既に当時彼ら自主制作アニメ界の頂点に立っており、才能はあふれるほど持っていました。そしてどうしたことかお金と時間も手に入れて(ぶんどって)しまい、「本編」を作ってしまったわけです。自主制作のノリで作り上げたフィルムが「王立宇宙軍」だとすれば、画面に対する尋常でないこだわり、映画の世界観を表現するためにストーリーの中だるみも気にしない。自分達のこだわりを最優先する姿勢も納得できます。

 岡田氏による製作にいたる裏話、「デーマは世界観」という言葉。「王立」が自主制作映画の突然変異体であるという解釈をしてみれば、なるほど20年来のモヤモヤも、大分晴れてくれました。

 あれこれ書きましたが、本作がアニメーション映画のマイルストーンであることは間違いありません。最近のアニメーションは観ていませんが、おそらく現在最新の作品でも、この「王立宇宙軍」に勝るクオリティのものはないのではないでしょうか?

 ところで「BSアニメ夜話」という番組、「ガンダム」「未来少年コナン」など数回観ましたが、「マンガ夜話」と比べると、どうにもNHK的なユルい感じでイマイチですね、マンガ夜話におけるいしかわ氏や夏目氏のような、切れ味のある論客が必要な気がします。解説コーナーを持っている氷川なる人物も、そのスジでは高名な人かもしれませんが、TV的には、あまりにもアレですし...

 今回アシスタントをしていた中川翔子さんという方は、なかなかしっかりしていて好印象でした、検索してみましたが「萌えぇ」方面の方だったんですね。「しょこたん」ですか。
この番組にぴったりですね?

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