ザ・スーサイド・スクワッド”極”悪党集結
Funny Bunny
戯曲の映画化らしい。
確かにセリフやストーリーは演劇っぽかった。演劇をそのまま映像化したような印象。
せっかく映画にするのであれば、もっと映画っぽく作ったほうがよかったのでは、舞台であれば登場人物のセリフで説明せざるを得ない部分も、もっと自然に表現できたのではないかと思う。
この間鑑賞した「くれなずめ」は、同様に演劇の雰囲気を残したような作品だったが、その辺はうまくいっていたような気がする。
くれなずめ : ぴあ映画生活https://cinema.pia.co.jp/title/186301/
2部目に入るのも唐突で、置いてけぼりを食ってしまった。
チラシには、「緻密なプロットと伏線」とか書いてあったが、唐突に出てきた新要素に対して登場人物が「実はコレコレで」と全部説明を始めてしまうのは、「緻密なプロットと伏線」とかは言えないと思う。
中川大志
中川さんというと、初めに認識したのはNHK朝ドラの「なつぞら」だったような気がする。
岡山天音
たくさんの映画に出演されていて、顔はしっかり覚えているが、最近まで名前を知らなかった。申し訳ない。
スプリー
今風のサイコスリラー。
満たされない強烈な自己承認欲求から、異常行動や殺人に突っ走っていく主人公カート。
少し前の物語であればこの手の主人公には、異常行動に向かわせるきっかけとなる何らかの背景が描かれたりするが、このカートには、特にそういったことは何も描かれていない。両親が離婚したり、父親の職業が不安定だったりもあるが、そんなに強烈なものではない。むしろ親父さんは呑気ないい人にも見えなくもない。
サイコ殺人犯に虐待経験や湿っぽい余計なバックボーンはいらない、ただSNSフォロワーが増えないことによる社会からの孤立感に堪えられない。理由はこれで十分。といったところが今風。
第一の動機は、動画のフォロワーが伸びないことによる社会からの疎外感なのか。とにかく劇中のフォローおねだりタグ付けおねだりがすごい。
SNSフォロー数に取りつかれて、登場人物がおかしくなっていく物語はしばらく前からあったが、本作のカートはこれまでになくあからさま。しかも序盤からその点では全開で突き進むので、痛快なような、落ち着かない妙なゾワゾワ感がずっと続く。
少し前は日本でも、フォロワー稼ぎのために危なっかしいことをして逮捕されたりして、世間の失笑を買うひとがいましたが、最近は見かけない。YouTubeとかでもその手の人たちは相手にされなくなっているみたい。管理側も危ないひとは積極的にBANしてるのか。
交番前に白い粉の袋を落としてダッシュで逃げて、おまわりさんをからかおうとしたおバカさんが偽計業務妨害ガチで逮捕されたニュースを思い出したが、笑った、ワロタ?
ラストの後日談も皮肉。ありがちだけど。
画面も最近はやりの、PCやスマホの画面、監視カメラをそのままスクリーンに映しています。といった体のもの。
最近では、「サーチ」が話題となった。広い意味ではファウンド・フッテージものに近いのか。違う点は劇中でリアル配信されているので、劇中の視聴者がリアルタイムでストーリーに参加している点か。
サーチ : ぴあ映画生活 https://cinema.pia.co.jp/title/176603/
「ライブ・レポート」という作品もあった
ライブ・レポート :https://cinema.pia.co.jp/title/184945/
SNS 少女たちの10日間
本作の意図について思ったこと
まとめ
あれこれいったが、本作は手法に賛否あると思うが鑑賞後考えることが多く、観るべき作品。特に男性は、登場する最悪の男たちの中に自分自身を見つけてうちのめされてください。